参加者は20人あまり

原研退席動議が不採択

 十一月十三日(水)午後、九〇〇番教室にて代議員大会が行われた。全体は四枠で構成され、学費問題や駒場寮問題などについての提案と採決が行われた。

 目新しかったのは、これまで慣習化されてきた「原理研究会退席動議」の不採択と、駒場祭委員会の規約改正である。

 今回不採択となった原理研究会メンバーへの「退席動議」は、民主的な議論の場での個人の発言権を奪うものではないかとして、これまでも繰り返し問題視されてきた。

 駒場祭委員会が提案した大幅な規約改正は、「表記上の微修正」から「参加資格」や「決定権」にまでおよぶもの。

 また、駒場寮問題について提案された主文は三つだけにとどまった。

 採決結果報告によれば、開始時点での参加数は二十五名。定足数五〇一に対して大幅に不足であるばかりか、昨年の同時期の代議員大会の参加者数六十三と比較しても激減した。これに対し委任数は四九二であり、この不足を補う形になるが、実質上形骸化してしまっている。多くの学生が自治問題に関してはほとんど無関心であることが顕著にあらわれた。


開催間近に迫った駒場祭

380企画 22日から

 第四十七回駒場祭が、二十二日から二十四日までの三日間にわたり、駒場キャンパスで開催される。今回のテーマは「Stop to Start 〜今、立ち止まる瞬間(ひととき)〜」。忙しく生活を送る中で、周りの景色、そして自分自身を見つめるために、ひととき立ち止まろう、というもの。

 企画としては、模擬店が最も多く、その他、研究・展示発表、音楽・演奏、講演・ディスカッション、演劇、演武など約三百八十で、ほぼ例年通りになりそう。

 恒例の企画としては、文V劇場をはじめ、アイドルコンサート、運動会の演武会などがある。また、本部の企画として、シンポジウム「安楽死を考える」が開催され、日本赤十字看護大学の竹中文良教授、明治学院大学の宮野彬教授を迎え、現代日本の医療の課題を考えていく。

 また、行政機構研究会では、元外務省事務次官、現外務省顧問の栗山尚一氏を迎える。同氏は、二十一世紀の日本外交について講演をする予定になっている。

 学生の中には、学問的な五月祭との兼ね合わせで、駒場祭は遊び感覚の祭典と考えている人もおり、その人は模擬店を楽しみにしている。ただ、夜遅くまで準備をしている学生の姿も見られるが、駒場祭に関心のない学生も多く、全体的な盛り上がりは今一歩のようだ。


第21回伊豆・戸田マラソン

理学系研究科修士
安達祐司氏が優勝

 第二十一回伊豆・戸田マラソンが十月二十七日、戸田御浜灯台前をスタート・ゴールに行われた。今回は、理学系研究科修士一年の安達祐司氏が2時間44分11秒の大会新で優勝し、大井寛己氏(理学部OB)の五連覇を阻止した。

 レースは前半から早いペースで進み、安達氏と大井氏の二人の争いになった。二十五−六`あたりから安達氏が飛び出し独走体制になった。安達氏のペースは後半も落ちず、そのまま一位でゴールイン。昨年の二十回大会で大井氏が作った2時間45分39秒の大会記録を、1分28秒も縮めて大会新記録を達成した。

 なお、完走者は百十二人で、二位は大井寛己氏(2時間50分29秒)、三位は市岡隆興氏(2時間57分44秒)、理学部講師の佐々木建昭氏は五位(3時間00分31秒)だった。


淡青手帳

秋になり、キャンパスの銀杏も葉がすっかり黄色くなって散る季節となった。
もうすぐ駒場祭も行われようとしている。

読書の「秋」と言われる。
夏のにぎやかさが去り、次第に寒さが増す中で、静かに思索にふけるのに適した雰囲気があるからかもしれない。
今、淡青子も、広い視野を持とうと、いろいろな本を読んでいる

ここまで一、二年生と順調に勉強してきたが、大学生のこのとき、「人生」について考えてみたくなるときもある。
人生について考えるとき、いったい私は何者なのかという問いかけを避けて通ることはできない。
自分だけを見つめていて、ふと気がつくと“人”は孤独になってしまう。
しかし、他の人との関係性を見つめるとき、自分の位置が見えてくる。
友人との関係、親との関係、そして大きくは社会や国家、世界との関係の中で“私”は生きている

もし、私の生きる意味があるとすれば、この関係性の中で何をすることができるかを探ることであろう

充実した生活を送るためには、どうしたらいいのだろうか。
関係性の中で創造的な喜びを伴うコミュニケーションを取りながら、発展的に生きようと努力することが大切かもしれない。
関係性の中で自分のなせることを精一杯なそうとするならば、自ずと充実感が生まれ、新しいステップへの飛躍をなすことができる

勉強、人間関係、バイト、趣味…その他いろいろなことで、全力で進んでいくこと。
これこそ大学生活の中で成就すべきことではないだろうか。
秋は、実りの季節であり、思索の時である。
充実した毎日を送っていけるようにしたい。


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