1072号(2009年9月15日号)

1面主要記事

「佐渡-会津」線を調査

  ひずみ集中帯観測の一環
  地震研

本学地震研究所は、9月1日から「佐渡‐会津測線」で地殻構造探査を開始した。同研究所は、文部科学省が実施している「ひずみ集中帯の重点的調査観測・研究」の一環として、ひずみ集中帯の活構造の全体像を明らかにし、震源断層モデルを構築することを目的として、「反射法・屈折法による地殻構造調査」を平成20年度より5カ年にわたり、新潟県など東北日本の日本海側の地域において実施している。
 東北日本の日本海側の地域および日本海東縁部は褶曲‐断層帯を形成し、2004年新潟県中越地震や2007年新潟県中越沖地震だけでなく、歴史的にも1964年新潟地震(M7.5)など多くの被害地震が発生してきた。内陸地震に伴う強い揺れを精度よく予測するためには、これら活断層‐震源断層の深部形状を明らかにすることが重要だ。
 この調査では、佐渡島・佐渡海峡及び新潟平野を横断し、越後山地東部に位置する福島県耶麻郡西会津町に至る約135kmの調査測線において、反射法・屈折法による地殻構造調査を行う。この調査によって、測線上に位置する月岡断層帯・長岡平野西縁断層帯、佐渡海峡や佐渡島周辺の活断層の深部形状を明らかにし、発生する地震の強震動を予測するための基礎資料となる地下構造を明らかにする。
 また、8月に独立行政法人海洋研究開発機構と地震研究所の共同研究として実施された佐渡海峡から佐渡沖の地殻構造調査結果と合わせて、越後山地から佐渡沖に至る地殻全体の構造を明らかにし、ひずみ集中のメカニズムを解明するための基礎資料を収集することになっている。


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